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映画『Stand by Me』感想(ネタバレあり)

2014年洋画見まくる計画を実行する。まず手始めに映画『Stand by Me』を観た。

 

アメリカ文化について:僕は今まで洋画をほとんど見たことがないからアメリカの文化については殆どわからないが、12歳の子供が煙草を吸ったり下劣な言葉を吐いたり、エース率いる不良グループが郵便箱をバットで殴ったり度胸比べをしているシーンを見て、アメリカ人の自由さに憧れを持たざるを得なかった。現代ではDQNとなじられても仕方のない行為ばかりだが、彼らはそういう悪行を通じて交友を育んでいるのだ。僕も悪友がほしいが、高度に理性的に生きなければならない。この世は生きにくい。

キャラクターの性格について:主人公、ゴードンの家庭は兄の死後、冷えきったものとなっており、両親の彼に対する風当たりは厳しかった。彼の居場所は家族ではなくクリス、テディ、バーンらの友達だけだった。彼らは進学組のゴードンとは異なり家柄、素行は悪いが、ゴードンはそんな彼らとの日々を本当に大切にしていた。家庭、学校、町…小さな世界に格納され日常を生きるゴードンはやりきれない想いを募らせた。そんな中で、バーンは死体を見つけたという報告をする。兄の死後、ゴードンは「死」という非日常、彼岸に対して並々ならぬ感情を抱いていた。また、死体を探しに線路を渡るというのはゴードンにとっては束の間の非日常体験だったのだろう。彼は死体探しに並々ならぬ熱意を抱いていた。それは、非日常への欲求を根源としていたのだろう。…うっかりゴードンのことについて色々書いてしまった。クリスは本当に聡明で良い奴だ、テディはどうしようもない悪ガキだが父親と軍隊に対する愛は半端じゃない、バーンは女々しさ全開だが、結局ゴードンらと一緒になってつるんでいる。彼ら4人のコミュニティは本当に子供特有の繊細でウェットな友情で形成されており、素晴らしい。

テーマについて:キャラクターの項で色々書いたが日常と非日常、子供時代、そして人生の一回性、此岸と彼岸であろう。大人に成長し作家となったゴードンがこの物語を書いたという形で締めくくられる構成も上手い。